4.





 カーティスの救援も虚しく、1階へ落ちてしまったシンシア。それを見て追い付いて来たハーヴィーが眉根を寄せた。

「・・・どうするんだ、この状況」
「それより、なんでお前等は二人でうろついてんだよ」

 カーティスの問い掛けに先程の一件をかいつまんで話す。
 段々話を聞くうちにBチームの面々が渋い顔になっていったのは言うまでも無い。話を聞き終えたカーティスは首を横に振った。

「エリオットは見てねぇな。捜すか?」
「ちょっと待て。あの小娘を放置しておくわけにはいかないだろう。俺は先にシンシアを捜しに行こう。お前達はエリオットを捜せばいい」

 意外にもシンシアを擁護する台詞を吐き始めるハーヴィー。珍しい事もあるものだ、と思ったがそもそも声を掛けていればシンシアが驚く事も無かったのだ。やったのはサイラスだが罪悪感を覚えているのかもしれない。
 ともあれ、彼に怖がっている様子は無い。ならば、一人で行かせても問題は無いだろう。

「じゃあ、ハーヴィー。お前さんにシンシアちゃんは任せるよぉ」
「ああ。エリオットは随分と酔っていたようだ。早く捜す事だな」

 ちゃっかり蝋燭を持ったままのハーヴィーが離脱。

「仕方ないわね、とりあえず私達はエリオットを捜しましょうか。何で彼、着いて来たのかしら・・・」

 千鳥足だったし、とエドウィンが頭を抱える。まったくだぜ、と同意を示したカーティスも疑問顔だ。