7.
かなり奇天烈なメンバー編成だが、それでも普通の生徒らしく会話しながら裏庭へ出る。領へ行く為には一度、学院から出なければならないのだがここが一番のネックでもある。
この大人数だと目立つし、何より学院内から裏庭は丸見えだ。怪しいと思われて教師連中がやって来たら即アウトである。
――だが。
「あ、オズくんだ〜」
ふと、フェリクスが足を止めた。その視線の先にはクラスAのオズウェル。そして、その彼と友人なのか何なのかよく分からないが何かしらの関係性があるクラスBの生徒、セレスティアもいる。
セレスの方とは仲が良いアイリスだったが、オズウェルに関してはほとんど赤の他人。フェリクスはクラスメイトだが、何気にアイリスは彼の事を苦手に思っていた。
「あれ?あいつって普段無口なクールキャラ気取ってるクラスAの奴だよな?メッチャ喋ってんじゃねぇか」
「気取ってないよ〜。オズくんはちょっと恥ずかしがり屋なだけだって〜」
不良であるセレスの名はそれなりに有名だ。彼女と同じクラスのハッシュなる生徒も不良で、この二凶を恐れている生徒も多い。中途半端に成績が良いクラスBなのも畏怖の対象なのだろう。
オズの方もまたそれなりに有名で、ほとんど他人と会話しないし、話す事に成功してもたった一言二言で会話が終わる事などあるらしい。それはフェリクスも知っている――というか、身を以て体験したようで、セレスと何やらずっと話しているオズを不思議そうな目で見ていた。
「僕はよく知らないけれど、何を話しているんだろうね?少し遠いな」
「え?セレスちゃんが授業に出ないから、オズウェルくん?が注意してる、って図じゃないの?」
「あー、それっぽい。あり得そうだぜ、それ!」
「そうかなぁ?オズくんがそんなん注意するとこ〜、全然想像出来ないけど」
まあ何にせよ、とイザイアが首を横に振る。
「他人の事情に首突っ込んでる暇はねぇぜ。行くぞ、ほら」
「何か、あんたに正論言われるとムカつくわ・・・」
「俺は今、アイリスのその言葉に殺意が湧いたけどな」
「ちょっと〜、アイリス殺さないでよ〜」
いいから早く進んでくれるかい、とハンスの絶対零度の言葉により一同は再び進み始めた。