6月18日

 単位を取るためだけに取った講義、というのは自分にとってあまり興味の無いものである事が多い。そのせいか、全然教員の話を聞く気になれず、フレディはぼんやりとソマートフォンの画面を眺めていた。机の下で画面を操作していたのだ。
 周りを見回せば同じように携帯電話を弄くっている者、寝ている者、まともに講義を受けている者、様々である。

「――あのさ、さっき先生レポートが何だって言ってた?」
「ああ?」

 席を一つ空けて隣に座っていた彼女――ドルチェが尋ねて来た。彼女の隣には真白が座っていたが、完全に寝落ち。机に突っ伏して眠る徹底ぶりである。
 それを呆れて見ていたが自分もスマートフォンを弄っているので人の事は言えない。

「知らねぇよ。聞いてなかった」
「だよねえ。テスト、点取れる気がしないからかなり重要だったんだけど。あー、単位欲しいなあ」
「取れるんじゃね?・・・あ、失敗した。お前のせいだぞ、ドルチェ」
「ゲームするなよ・・・」

 ――瞬間、真白がガバッと頭を上げた。驚いて上げかけた声を無理矢理喉の奥へ押し込める。寝惚けていたのか、彼女はゆっくり周囲を見るともう一度頭を下げた。