3日目

 月明かりが煌々と照りつける真夜中。
 人狼両名の間には重苦しい空気が漂っていた。

「・・・あーあー、1人死んだわね。まさか寡黙吊りでくるとは思わなかったわあ。さすがはボス」
「3人しかいないってのにすでに1人死んだか。まさかランダムで吊られるとはな、真白・・・。勝てっつってたぞ」
「知ってるわよ。あの一言、後々に禍根を残しそうだわ」

 そこで死者の追悼を終えた人狼達は今日の獲物について話し合う。彼等に同胞を悼むという感情はそう大きくなかったのだ。

「ま、今回は霊能者を護ってるはずだから、共有者潰しとくか。俺としてはトラヴィスの方を早々に始末したいが――」
「じゃああんたが行って来てよ。あたしは嫌よ、ボスの相手するなんて。返り討ちにあいそうだもの」
「おっかねぇよな、アイツ」
「2人いるんだからリンネを噛み殺しましょ?あたしが行って来るわ」

 てめぇ楽な方ばっかりやりやがって、と呟いたラグは腰を上げた。アドレイドはすでに闇の中に消えてしまっている。

人狼陣営
・ラグ
真白
・アドレイド